実技試験の選び方音楽・造形・言語

3分野から2分野を選択 · 特徴と対策

3分野の比較

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 音楽に関する技術造形に関する技術言語に関する技術
何をするか課題曲を楽器で伴奏しながら歌う示された条件にもとづき保育の一場面を絵画で表現する絵本や道具を使わずにお話を口演する
当日の楽器・道具ピアノは会場設置/ギターは持参鉛筆・色鉛筆・消しゴム・腕時計絵本・道具の使用は不可
配点50点満点50点満点50点満点
自宅練習楽器と場所が要るしやすいしやすい
独学のしやすさつまずくと自力解決が難しい作例で改善しやすい時間配分の練習が要る

分野ごとの対策

造形に関する技術

どんな分野か

当日示される条件にもとづき、保育の一場面を絵画で表現します。条件を満たしているかが問われるため、絵の上手さそのものよりも「条件を読み落とさないこと」が要になります。

向いている人

描くことに抵抗がなく、限られた時間のなかで手を動かし続けられる人。画材さえあれば自宅で完結するため、練習場所の制約を受けにくいのも利点です。

つまずきやすい点

条件の読み落とし、時間切れ、人物の描き分けの3つに集約されます。試験時間は45分、描く枠は縦横19cmで、この中に情景と人物を収める必要があります。とくに時間切れは、下描きに時間をかけすぎることで起こりがちです。

準備の進め方

はじめは条件を読み取って構図に落とす練習から入り、慣れてきたら45分を計った通し練習に移ります。使えるのは鉛筆(HB〜2B)と色鉛筆(12〜24色程度)で、クレヨン・パス・マーカーペンは使用できません。摩擦熱で消える色鉛筆も不可のため、普段の練習から本番と同じ画材で描いておくと安心です。
用具は受験者どうしの貸し借りができないため、忘れ物がそのまま失点につながります。また鉛筆・色鉛筆・消しゴム・腕時計のいずれも、人物の形をしたイラスト入りのものは机上に置けません。持ち物は前日までにそろえておくのが確実です。

言語に関する技術

どんな分野か

3歳児クラスの子どもに「3分間のお話」をすることを想定し、絵本や道具を一切使わずに口演します。子どもは15人程度が目の前にいる想定です。手元に頼れるものがないぶん、覚えることと話し方の練習が対策の中心になります。

向いている人

人前で話すことに抵抗がない人。道具が要らないため、3分野のなかで最も始めやすい分野です。

つまずきやすい点

時間の過不足、緊張による早口、視線の置き方。いずれも自分では気づきにくい点です。加えて課題は試験室に入ってから指定されるため、示された複数の題材すべてを話せるように準備しておく必要があります。1つだけ仕上げて臨むと対応できません。

準備の進め方

録音・録画で自分の話し方を客観視するのが最も効きます。頭のなかで練習するより、一度撮って見返すほうが改善は早く進みます。3分は意外と短いため、あらすじを絞り込む作業が要になります。
本番では子どもに見立てた椅子が前に用意され、立っても座っても構いません。時間は係の方がタイマーで計り、3分間は途中で退出できません。早く終わってしまった場合の間の取り方も、練習に含めておくと安心です。

音楽に関する技術

どんな分野か

幼児に歌って聴かせることを想定し、示された2つの課題曲を両方ともピアノまたはギターで弾き歌いします。ピアノは会場に設置されたものを使い、ギターは持参します(アンプは使えないためアコースティックギター。カポタストは使用可)。楽譜を完璧に再現することより、歌と伴奏が破綻せず最後まで通ることが大切になります。

向いている人

楽器の経験がある人。または、練習できる楽器と場所を確保できる人。

つまずきやすい点

初心者が独学で始めた場合、指使いや手の形の癖に自分では気づけないことです。癖がついてから直すほうが時間がかかります。また伴奏だけ・歌だけ・単旋律だけの演奏は採点の対象外となるため、弾くことと歌うことを最初から同時に練習する必要があります。

準備の進め方

経験がない場合は、早い段階で一度でも人に見てもらうと遠回りを避けられます。最後まで独力で進めるより、最初の形だけ整えておくほうが結果的に近道です。
なお移調は認められており、前奏・後奏を付けるかどうかも任意です。声域に合わない場合は無理に原調で歌わず、歌いやすい調に移すほうが仕上がりは安定します。ただし伴奏のコード進行は、示された楽譜から機能的に変えないようにします。

当日に気をつけること

試験会場のなかでは、音や声を出す練習ができません。音楽と言語を選んだ場合、直前に一度通しておきたくなりますが、会場では声も音も出せない前提で組み立てておく必要があります。最後の確認は会場に入る前までに済ませておくのが安全です。

また、各自の開始時刻は当日のガイダンスで案内され、会場によっては夕刻までおよぶ場合があります。待ち時間が長くなっても集中を保てるよう、時間の使い方を考えておくとよいでしょう。

採点と合格ライン

各分野は50点満点で、選択した2分野の両方で6割以上を得点した人が合格となります。片方だけ高得点でも、もう一方が6割に届かなければ合格になりません。得意分野で稼ぐという考え方より、2つとも確実に6割を超える組み合わせを選ぶほうが理にかなっています。

なお、受験申請後に分野を変更することはできません。申請前に決めきる必要があります。

どう選ぶか

楽器の経験があるなら音楽は有力な選択肢になります。経験がなく、練習環境の確保も難しい場合は、道具の要らない言語と、自宅で練習しやすい造形の組み合わせが現実的です。2分野とも6割を超える必要があるため、得意不得意だけでなく「どちらにも練習時間を確保できるか」を基準に判断すると、後悔が少なくなります。申請後は変更できないため、早めに決めておくほど練習に回せる時間が増えます。

筆記と並行して進めるには

実技の課題は筆記の「保育実習理論」と地続きです。音楽記号や表現に関する知識を一問一答で先に固めておくと、実技の練習そのものに集中できます。

保育実習理論 一問一答(106問)で練習する

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この内容は2026年8月10日時点のものです(前期・後期それぞれの概要と照合しています)。一般社団法人 全国保育士養成協議会が公表する実技試験の概要にもとづいて構成していますが、試験時間・持ち物・使用できる楽器などの実施要領は、年度や試験回によって変更されることがあります(過去には使用できる楽器の範囲が変更された例があります)。課題曲・お話の題材・試験日程は毎回変わるため、本ページでは掲載していません。
受験を申請される際は、必ず全国保育士養成協議会の公式サイトで、その回の受験申請の手引きをご確認ください。本ページは分野を選ぶ際の判断材料としてご利用ください。