独学でも合格を狙えます
保育士試験は科目ごとに合否が決まり、一度合格した科目は3年間有効です。全科目を一度に取る必要がないため、働きながらでも計画を立てやすい試験です。ここでは全9科目957問を作ってきた立場から、独学の進め方を整理します。
まず試験のしくみを押さえる
筆記試験は9科目をマークシート方式で解きます。科目によって満点と試験時間が違う点が、学習計画に効いてきます。
| 科目 | 満点 | 試験時間 |
|---|---|---|
| 保育の心理学 | 100点 | 60分 |
| 保育原理 | 100点 | 60分 |
| 子ども家庭福祉 | 100点 | 60分 |
| 社会福祉 | 100点 | 60分 |
| 教育原理 | 50点 | 30分 |
| 社会的養護 | 50点 | 30分 |
| 子どもの保健 | 100点 | 60分 |
| 子どもの食と栄養 | 100点 | 60分 |
| 保育実習理論 | 100点 | 60分 |
合格の基準は各科目で満点の6割以上です。100点満点の科目なら60点、50点満点の科目なら30点が目安になります。
教育原理と社会的養護だけルールが違う
独学で計画を立てるうえで、ここが最大の注意点です。
2科目とも6割を超えないと合格にならない
『教育原理』と『社会的養護』は、同じ回の筆記試験で両科目とも6割以上を得点した人が合格となります。片方だけ6割を超えても合格にはなりません。
つまり、教育原理だけ得点できても社会的養護が届かなければ、両方とも取り直しになります。他の7科目のように1科目ずつ積み上げる作戦が通用しません。
なぜ難所になりやすいか
この2科目は50点満点・30分と、他科目の半分の規模です。1問あたりの重みが大きく、数問の取りこぼしがそのまま合否に響きます。しかも2科目を同時に仕上げる必要があります。
どう対策するか
この2科目は常にセットで学習し、片方だけ先に仕上げないことです。受験する回を決めたら、2科目を並行して直前まで回し続けます。他の科目が終わってから着手すると、片方が仕上がりきらないまま本番を迎えることになりがちです。
勉強時間はどれくらい必要か
「◯時間必要」とは言えません
必要な時間は前提知識で大きく変わります。福祉や保育の実務経験がある人と、まったくの初学者とでは前提が違うため、平均値を示してもあまり参考になりません。かわりに自分の作業量から逆算する方法をおすすめします。
本サイトのデータで逆算すると
本サイトには全9科目で957問、解説は平均163字あります。1科目あたりおよそ106問です。1問を解いて解説まで読むのに1分かけるとすると、1科目の一巡がおよそ2時間弱、9科目で約16時間が「一巡」の目安になります。
ただし一巡では定着しません。3周すれば約48時間です。これに、テキストを読む時間や、間違えた問題の解き直しが加わります。ご自身の1問あたりの所要時間を実際に計ってみると、より現実的な見積もりが出せます。
どの科目から手をつけるか
重なりの大きい科目をまとめる
9科目は独立していません。出題範囲が重なる科目を続けて学ぶと、同じ知識を二度覚えずに済みます。
福祉系は土台から積む
社会福祉は制度全体の枠組みを扱い、子ども家庭福祉はそのうち児童分野を掘り下げる関係にあります。社会福祉を先に学んでおくと、重複部分の学習を大きく省けます。
人物・思想はまとめて
フレーベルやモンテッソーリなどの人物は、保育原理と教育原理の両方で問われます。人物・思想は共通の一覧表を作り、法令部分だけ科目別に分けると効率的です。
スケジュールの立て方
科目合格制を前提に分割する
全科目を一度に狙うか、複数回に分けるかで組み方が変わります。働きながら学ぶ場合は、分割するほうが現実的です。合格した科目は3年間有効なので、計画的に分ければ負担を平準化できます。
分割する場合も、教育原理と社会的養護は必ず同じ回にまとめてください。前述のとおり、片方だけ合格しても意味がないためです。
教材の情報が古くないか確認する
筆記試験の法令・保育所保育指針などは、その年の4月1日以前に施行されたものにもとづいて出題されます。古い年度のテキストを使い回すと、制度改正のあった箇所で失点します。中古の教材を使う場合はとくに注意してください。
独学でつまずく3つの点
① 解説を読まずに次へ進む
正解した問題ほど解説を飛ばしがちですが、選択肢を入れ替えられると答えられなくなります。「なぜ他の選択肢が誤りなのか」まで押さえて初めて定着します。
② 間違えた問題を放置する
解き直しをしないと、同じ問題を何度も間違え続けます。間違えた問題こそ得点源になる余地が大きい部分です。本サイトには間違えた問題だけをまとめて解き直す機能があるので、活用してください。
③ 得意科目ばかり解く
合格基準は科目ごとです。得意科目で満点を取っても、苦手科目が6割に届かなければ合格になりません。点数を伸ばすより、6割に届いていない科目を減らすほうが合格に近づきます。本サイトでは科目を絞って演習でき、正答率も記録されるので、弱点の把握に使えます。
一問一答の使い方
本サイトは全9科目957問を無料で解けます。独学の進め方に沿うと、次の3ステップが効率的です。
1. 科目を絞って一巡する
まずは1科目ずつ。テキストを読んだ直後に同じ科目を解くと、理解のあいまいな箇所がはっきりします。
2. 正答率で弱点を把握する
学習履歴に累計回答数と正答率が記録されます。6割に届いていない科目が、優先して手を入れるべき科目です。
3. 間違えた問題だけ解き直す
全問を解き直すより、間違えた問題に絞るほうが時間あたりの効果が高くなります。
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四谷学院通信講座は「誰でも才能を持っている」をモットーに、役立つ資格から、趣味、実用講座などさまざまな通信教育を行っています。この内容は2026年8月10日時点のものです(前期・後期それぞれの筆記試験概要と照合しています)。配点・試験時間・合格基準などは一般社団法人 全国保育士養成協議会が公表する概要にもとづいていますが、変更されることがあります。試験日程は年度や試験回によって変わるため掲載していません。受験の際は必ず全国保育士養成協議会の公式サイトで最新の受験申請の手引きをご確認ください。